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メモ類

VMware Fusion 8.0.2 試用

2015/12/10

VMware Fusion 8.1.0 (3272237)、OS X 10.11.2がリリースされたのでこの記事は古くなりました。


特徴

パラレルと基本的な部分で差はない。細かい相違点は以下のとおり。

仮想化ソフト 特徴
VMware Fusion 8 ・ウィンドウモードの切り替えがシームレス。
・複数台のMacで使用可能なライセンス。
Paralles Desktop 11 ・アプリ単体でフルスクリーン可能。
CoherenceモードでWindows 10のウィンドウ枠がきれいに出る。

環境

VMware Fusion 8.0.2 (3164312) 評価版
Parallels Desktop 11.1.0 (32202) トライアル版
OS X 10.11.1

仮想マシンWindows 10 Home 1511(10586.14)、Ubuntu 14.04 LTS


全般

  • 最初の起動(管理画面が出るまで)が早い。パラレルの10は遅くて閉口していた*1。11では改善したようだが起動途中に試用確認のダイアログが出るので正確な時間は分からず。いまだにHDDなので初回の読み込みの負担が大きい。SSDなら気にならないと思う。

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  • 仮想マシンの起動・サスペンドは大きな差は感じない。レジュームがちょい遅いか。
  • パフォーマンスは体感ではパラレルとの大きな差は感じない。
  • 上部のメニューバーのミニアイコンは機能的には同じもの。Fusion 8はグラフィカル。

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  • パラレルで仮想マシンをうっかり簡易設定で作成すると共有や連携がいろいろオンになって、あとから切る手間が大変になる。Fusion 8は途中の選択画面で分離する方を選べば余計なおせっかいが少ないので助かる。

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ユニティ

パラレルのCoherenceモード*2にあたるもの

  • ユニティに移行するときワンテンポ時間がかかる。パラレルはCoherenceへの移行は若干早い。→ Fusion 8.1.0で速くなったように感じる。
  • ユニティモードではWindows 10のウィンドウ周辺に細い枠が付けられる。パラレル11では付かない。パラレル10では付いていた。(なお、Windows 8.1 Updateの表示は両者同じ。)

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  • ユニティでウィンドウを動かしたりサイズを変更するときに描画が若干遅れるときがある。シングルウィンドウモードでは問題ない。
  • ユニティはBetterTouchTool(Ver 1.44)のWindow Snappingと相性が良くないようだ。位置がずれたりする。その代わり、Windowsキーと矢印キーによるWindows標準のスナップ機能が動作する。

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フルスクリーンモード

  • 設定でWindows関連のショートカットキーを仮想マシンに直接渡すようにすると、Windowsパソコンの実機を操作しているようだった。
  • OS Xのフルスクリーンとの違いがよくわからなかった。Split Viewができないので異なるようだ。
  • 一方、パラレルはSplit Viewができた。また、アプリ単体でもフルスクリーン化できる。この辺りはさすがだと思った。

モード間の移動

各モード間の移動を頻繁に行うならFusionの方がシームレス*3。パラレルはウィンドウモードが基点になっていて1回戻らないといけない。
今はディスプレイが横長やマルチのケースが多いのでユニティ/Coherenceの活躍の場が増えてくると思う。

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その他

  • Fusionの複数台のMacで使用可能というライセンスはありがたい。
  • Timemachineのバックアップから除外したいときは、TimeMachineの環境設定で行う必要がある。パラレルのような専用のオプション設定はない。
  • パラレルは裏でWindows Updateが動いていると(OS Xの)通知で現在重くなっていると知らせてくれる親切設計。
  • コマンドキー単押しでスタートメニューが出る。(Ctrl + ESCでも可)

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  • Karabinerで左コマンドキーを単押し英数にしていると、Windows側でCapsLockが切り替わってしまう。→ Karabinerの下図の設定で対応できるようだ。

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※上図のように設定するとパラレル11.1.1 (32312)でもスタートメニューが単押しで出るようになった。(12/10)


不具合または自分の環境の問題かもしれないもの

  • ユニティモードだとWindowsキー + スペースでUSモードとIMEが切り替わらない。*4
  • 画面表示が乱れてしまうことがある。→ (Fusionの)フルスクリーンに切り替えると治る。
  • フルスクリーン時にマウスを一番上に持っていったとき、OS Xのメニューバーが出るのが遅れるときがある。

11/30
結局購入した。1. 起動が早い。2. Windowsキー単押しが効くのが新鮮だった。3. UIデザインが見やすい。4. 余計な共有をしたくないときに設定方法が分かりやすい。といったところが気に入った。

とはいえ、両者ともよくできている。設定の作法やUIがちょっと違うぐらいの差しかない。
現状に問題がなければ無理にアップグレードしたり乗り換えたりしなくていいと思う。自分もセールがあったから試そうという気になっただけ。

12/03

  • 英字を打つ前に左コマンドキーを押す癖があるとユニティでスタートメニューが飛び出てしまって苦戦中。
    → 慣れてしまうか、Karabinerの設定でオフにする。(12/10)

12/07

  • 10.11での仮想化ソフトのテストが面白かったので、10.10.5に戻ってパラレル10のCoherenceを試してみた。今までろくに使っていなかったため。
    • 黒画面でMacがフリーズしてしまうことが1回だけあった。
    • 物理メモリがなんとかで致命的エラーなんとか(メモするの忘れた) というメッセージが出てパワーオフしてしまったことが2回あった。
    • 現在、割り当てメモリを増やして様子見中。
      → 10.11のパラレル11上で初期設定の値で何の問題もないので、関係ない気がしてきた。パラレル10のWin10ではCoherenceでややこしい操作はしない方が無難か。
  • (個人的事情)自分の使っているマウスの中ボタンが硬いので、ブラウザの新規タブを開くときにCtrlキー + クリックで代用することがある。Fusion 8だと右クリックメニューが出てしまう。マウスの中ボタンは有効。
    → コマンドキー + クリックができるようになっていた。8.1.0のおかげ?(12/10)
    → 環境設定の「キーボードとマウス」の「マウスショートカット」で「副ボタン」のチェックを外すとよい。(2016/02/29) f:id:karabun87:20160229163213p:plain

2016/03/08

テスト

  • パーティションを分けて新旧のOS Xが入っているが、別パーティションのYosemiteにFusionを入れてEl CapitanにあるWindowsを起動したところ、Windowsサスペンド状態になっていたため、ビジー状態になり起動しなかった。El Capitanに起動し直してシャットダウンして戻って再トライしたら起動した。
  • 設定の中身をチェックしたら、割り当てメモリ量や共有設定は自分で設定したものだったが、「キーボードとマウス」だけデフォルトのプロファイルになっていた。
  • 最初、仮想マシンリストに何も表示されないので右クリックして「フォルダを追加」してみたら表示されるようになった。

*1:仮想マシンの数が多いと遅くなるようだ。

*2:パラレルはCoherenceを有効にするとLaunchpadに仮想マシンのアプリへのショートカットを勝手に登録するのは勘弁してほしい。

*3:Fusionはモードの移行が完了するとかわいい音が鳴るところも結構いい。(分かりやすい)

*4:言語の設定で日本語IMEの順番を一番上にしておけばOS起動の度に切り替える操作は不要となる。